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店主、イタリアへ。。ウィリエール旅日記④

最近、開店以来最高レベルにブログが止まっています。。
いつも読んでくださっている方、申し訳ございません。
ブログ上は、店主はまだイタリアにいるかのようです。

言い訳のようですが、最近かなり作業が立て込んでおり、ブログやイベントなどに時間が割けないことが多くなっております。
作業も少し納期をいただくことが多くなっておりますので、ご了承いただけますと幸いでございます。

と言い訳もしたところで、ウィリエール旅日記、やっと④を書きます。
前回の③からずいぶん時間が経ってしまったので、ちょっと思い出しながら書きたいと思います~。

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ウィリエールの試乗企画でコルティナ・ダンペッツォの街に入って4日目、3日連続の試乗企画のラストを飾るドロミテ峠制覇ライドの朝。
今回のメインディッシュの一日です!

食べなきゃ走り切れなさそうですが、昨日からのお腹の張りが引かず、あまり朝食は食べられず。

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我ながら、ちょっと疲れた顔してますねぇ。
情けない。
先行き不安です。
しかも前日のMTBのプチ落車で右脇腹が痛く、ちょっとダンシングは痛くてできなさそうです。

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皆さん、ちゃくちゃくと準備が整ってきました。
頑張って走り切りましょう~!

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スタート直後こそゆっくりめだったものの、峠に入ると先頭は例によってプロ選手やら元プロ選手やらがレースペースで引きまくり、あっという間に集団はバラバラに。
3日目だし、なんとなく覚悟はしていたので、今回は気合い入れて付いて行くぞ!

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で、結局離されて一人旅になりましたとさ(予想通り)

一人になっちゃったので、そこそこのペースを維持しつつも、少し落ち着いてドロミテの絶景をところどころ写真撮りながら楽しんで走りました。

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途中でE-BIKE(海外の電動クロスバイク、日本国内では道交法違反で使えないくらいの出力で走れるみたいです)に乗ったウィリエールスタッフのお姉さんと抜きつ抜かれつのデッドヒート(笑)
斜度がきつくなると、完全にE-BIKEの方が速かったですね~。

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先頭集団に続く形で、E-BIKEと追走集団状態で最初の峠、VALPAROLA(ヴァルパローラ)を越えました。

ここで一息かと思いきや、先頭集団はまるで見えず。

どうやらノンストップで下ってしまっている様子。

最初の休憩ポイントはいずこ?

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実は後ろの方ではしっかり止まって休憩していたそうです。
イタリア企画、適当だなー!

という訳で、先頭を追いかけて素通りしてしまった私に変わって、服部産業のキタさん撮影のヴァルパローラの様子を貼っておきます。

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ところで、なんとか登りでは先行していたこの美女に、ヴァルパローラの下りで思い切りぶち抜かれました。

後で知ったことですが、全日本女子ロードチャンピオンにして、女子版ジロ・デ
・イタリアにあたる「ジロ・ローザ」でもステージ勝利を挙げたことが記憶に新しい萩原麻由子選手ですが、その萩原選手のチームメイトのロシア人選手なのだそうです。

どうりで速いわけだ~。

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さて、私はどうも縁のあるE-BIKEのお姉さんと仲良く下ります。
E-BIKE、下りはどうなのよ?

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と思っていたら、このお姉さんの下りもかなり速く、私、千切れそうになりました。
この人も実は只者ではなかったのでは!?
それともイタリアじゃ普通なのか!?

しかもたまに誰もいない交差点なんかもあったりして、このお姉さんから千切れたら迷子になっちゃうような不安感もあったので、とにかくこのE-BIKEお姉さんだけは見失わないように必死でした。

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2つ目の峠の登り口のカフェにウィリエールの幟が立っていて、どうやらやっと休憩の様子です。
E-BIKEお姉さん、ありがとう!

(ちなみにこの後、本当に迷子になって回収騒ぎになった人が数名いて、E-BIKEのお姉さんには改めて感謝でした)

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とはいえ、待てども日本人はおろか、後続は全然来ません。。
それもそのはず、なぜならヴァルパローラでみんな休憩しているんだから(涙)

なんだか異国の地で、このまま日本人一人のままずっと放り出されちゃうんじゃないかと、勝手に不安に陥っていたら、E-BIKEのお姉さんが話しかけてきてくれて、「どうしたの?誰か待ってるの?」「彼、友達を待ってるけど来ないらしいのよ。でももう少し待てばきっと来るわ!元気出して!」というような感じで声かけたり周りに話したりしてくれました。
ちょっと嬉しかったです。
童顔な日本人なこともあって、とても子供扱いされているような気もしますが。

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その後約40分、ようやく日本人グループと再合流できたときは、ちょっと泣きそうでした。
よかったよ~。

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そしてなぜか韓国の美女になぜか声かけられて一緒に写真撮ってご満悦の店主。
あっさり元気になってきました(単純)

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日本人グループの皆さんと撮影。
って、あれ?
さっきのロシアン・ビューティーもちゃっかり一緒に映ってる(笑)

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さて、少し元気になったところで、次のポイントへ走り出します。
手前のごっついイタリアおじさんに比べると、たしかに奥の私はまるで子供のようです。

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早速また登ってます。
もう峠を先に下ったりはしないぞ!

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と思っていたら、峠の中腹で急にランチタイムらしいです。
さっきのカフェからそんなに離れていないような?
ま、いいか。
集まってランチしようってことだったのかな。

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自転車は店の裏の広大な倉庫のようなところに適当に止めちゃっていいらしいです。
おおらかだなぁ。

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昼食終えたらあそこ登るのかなぁ…
とか、不安そうに先の道を眺める面々。

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朝食も少なめでしたし、ここではそこそこちゃんと食べました。
この後もまだまだ走るんだから、食べないと本当にハンガーノックになっちゃいそうですしね。

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キタさん撮影、日本人テーブルのランチの様子。

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一方のイタリア人テーブルは、はだけちゃってます(笑)

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お昼も済んだところで、再出発のはずなのですが、ここで何かウィリエール側から急遽ルート変更案が。

どうやらこのままのペースでは時間が押しちゃってるので、ハードコースとソフトコースに分けるぞー、とのことらしいです。

ここまででも結構なコースだったので、ソフトコースでいいやーという人も結構いたのですが、キタさんの計らいで「ここまで来たら行かなアカンでしょ!?」ということで、日本人グループは8割方ハードコースで先行することに。

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ハードコース案ともなれば、なおさら先頭集団は後ろを待つ気配はありません。
2つ目の峠をさくっと越えたら、イタリア魂に火がついたかのように、下りもものすごいスピードで駆け抜けます!

この辺りから、彼等のライン取りも少し見えてきて、下りはなんとか踏みながらも付いてゆきます!
集団はあっという間に20人くらいに。

かなり下った後でメイン通りから細い道に入り、再度キツイ登り区間に入った時には、もう7、8人くらいしかおらず、日本人、また私だけになっていました。
これからどんな峠が待っているのやら。。

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で、結果コレです。

途中はしょり過ぎました。

もうきつ過ぎて、一切の写真を撮る余力もありませんでした。

後日キタさんにもらった写真をもとに、振り返ろうと思います。

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細い道に入った先に構えていたのは、ジロ・デ・イタリアでチマコッピ(大会全体の最高地点)にも設定されたこともあるGIAU(ジアウ)峠でした。
GIAUに登るなんて、言ってたっけ?

そもそも時間が足らないからハードコースとソフトコースに分けると言っているんだから、ソフトコースは少し計画よりショートカットするんだろうな、と思っていたのですが、、

実はソフトコースが計画通りのコースで、ハードコースは急遽考えた「計画よりハードなコース」だったことを、後に知りました。
後で知ること多いな!イタリアクオリティ!
というか、時間が押したんじゃないじゃないんかい!

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事もなげに後続を引きちぎる選手&元選手たち。

よく見ると、今回の試乗企画は新型バイクの「GTR SL」のはずなのに、トップモデルの「Zero 7」に乗っている選手が目立つなぁ。

普通にウィリエールツアーの参加者で、この選手たちの走りに次ぐレベルで走っている人たちももちろんいました。
皆さん、速いです。

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序盤彼らに付いて行ったツケが回り、後半両脚とも攣ってしまった店主。
両脚攣ったまま9~13%くらいの坂が延々と続く(しかも森林限界を超えていてやたら先が見える)GIAUの坂を登るのは、ホントに足つかないだけで精一杯でした。
GIAUの登りを6番手くらいで登り始めたものの、脚攣ってからは後続からも徐々に抜かれます。
多分抜いていく彼らも10km/h出ていないんだけど、いかんせん自分が5,6km/hしか出ていない。

キタさんが途中で撮影に構えていて、
「横井さん!ダンシング!ダンシング!」
って叫んでいるのが聞こえるんだけど、いや、マジで無理です。
止まらないだけで、ホント精一杯。

でも、GIAUを登っている姿を写真に撮られることなんて、今後の人生でないかもしれないと思い、決死のダンシング!(3回転くらい)
そういえば、MTB落車の脇腹の痛みなんか、完全に忘れてました。

…しかし、せめて前を向きたかったな…

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その後も、必死にGIAUを登る人たちがちらほら。

結局私はキタさんの写真で数えてゆくと、日本人としてはトップだったものの、11番手くらいで登頂したようでした。

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メカトラブルでちょっと止まってしまったBショップのNさん。
おそらくメカトラがなければ、日本人参加者の中で一番速かったのはNさんでした。
写真も余裕そうですね。
すごいなぁ。

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下りで一緒だったアメリカの人。
一緒だった時間が長かったので、ちょっと印象深いです。

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Nショップのイケメン店主、Yさん。

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あ、社長のエンリコもちゃんと来てる!

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FショップのTさん。やっぱりきつそう。

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RショップのTさん。頑張れー!

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で、さっきの写真につながってくるわけです。

登頂した瞬間は、両脚攣っちゃってて、自転車から降りるのも一苦労で、一度腰かけたらしばらく身動きが取れませんでした。

私の経験の中で、人生最高にきつい峠でした。

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少し休んでやっと動けるようになったところで、峠のカフェでラージサイズのコーラを注文。
これも、私の経験の中で、人生最高においしいコーラでした。

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よほど死にかけた顔してふらついていたのか、さんざん後続を引きちぎりまくったイタリア人たちも、さすがにちょっと優しかった気がします(笑)
「お前は頑張ったぜ」とか「お前はドロミテに勝ったんだぜ!」とか、そんな感じの言葉をかけられました。

中には「まだまだこのくらいイージーだろ?HAHAHA!」みたいなのもありましたが。
イタリアンジョーク、きついぜ、まったく。

それも含めて、最高にきついけど、最高に楽しいヒルクライムでした。

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やっとこさ少し元気を取り戻して、自転車をもって記念撮影。
実は両脚攣っちゃってて、脚は伸びてません(笑)

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GIAUの周辺も撮影。
バイクツーリングの人もたくさんいました。

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この後まだ少し登っている人がいたみたいなんだけど、なんだかイタリア人たちが下る準備始めちゃってる!
「あとは下るだけだからな!ゆっくり、安全に下るから、安心しな」と多分言っていた。
そんなことより、待たんのかい!

と思ったら、せめてエンリコは残ったみたい。
キタさんが乗っているサポートカーも一台だけあるし、なんとかなるか。

結局GIAUに登ったのは20人くらいで、あとはハードコースでスタートした人も、10分足らず遅れただけで、GIAUの入口で当然のように道なりにソフトコースへ回されてしまったしまっていたそうです。
これもイタリア感覚なのか。

あとは下るだけとはいえ、持ってきたサプリを摂って、集中!集中!

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しかし「ゆっくり下るからな!」という言葉は、やはりウソでした。
いや、彼等にとってはゆっくりなのかどうか知りませんが、めっちゃ速かった。。

それでもなんとか付いていっていたのだけど、下りの途中で一瞬あった登り返しに攣った脚がピキーンと来ちゃって、ばっちり遅れました。
この時同じように遅れてしまったのが、FショップのTさんと、一緒に走る時間が多かったアメリカ人の人。
多分私と同じように、脚にピキーンと来ちゃってる感じでした。

で、3人とも道分からず。。。

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それでもなんとか交差点の度に「Cortina」の文字を探したり、見覚えのあるコルティナの街の教会の屋根の方向を目指したりしながら、帰ってくることができました!
せめて教会が見えるあたりまでは先頭に付いてゆけて、本当に良かった。。
この脚の状態で迷子になんかなったら、本当に途方に暮れてしまうところでした。
(ちなみに写真で脚の角度が変なのは、やっぱり攣ったままで脚が伸ばせないからです(笑))

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帰ってシャワー浴びて呑んだホテルのイタリアンビールが、これまた最高に美味しく感じました。

いろいろあったけど、楽しいドロミテ峠制覇ライドでした。
Grazie! Wilier!
Grazie! Dolomiti!

あれ?試乗したバイクの感想は?
それはそれ、サイクルスポーツ9月号でも見てください(笑)

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オマケ。
ドロミテ峠制覇を祝ってか、コルティナの街の最後の晩餐だからなのか、夕飯がいつもよりちょっと豪華でした。
気のせい?

というわけで、走りは終えましたが、ウィリエール旅日記⑤に続きます。